さくらプロジェクトのブログ

タイ北部チェンラーイで活動する山地民の子どもたちのための教育支援NGO「さくらプロジェクト」代表の三輪隆が綴るさくら寮での日々

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近頃の結婚式

2009/11/28 20:14 ジャンル: Category:さくら寮日誌
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さくらプロジェクトも設立以来19年がたって、すでに300名以上の卒業生がさくら寮から巣立っている。その進路も人生も千差万別であり、職業も収入もピンキリである。国家公務員になっている者もいるし、バンコクで大学の先生になっている者、日系の大企業に就職した者、看護士や介護士になっている者、サムットプラカンあたりの工場の組み立てラインで労働している者、村に帰って村長やオーポートー(町会議員のようなもの)、村の小学校の教員になっている者、農業一筋で身を立てている者もいる。チェンラーイのガソリンスタンドやコンビニで働いている者もいれば、チェンマイでマッサージ師になっている者もいる。台湾や韓国、ブルネイ、はてはサウジアラビア、リビアなどに出稼ぎに行っている者もいる。国際結婚をしてスイスに渡った女性もいる。

あまり書きたくないけれど、麻薬の売買に手を出してミャンマーの山奥を逃げまわっている者、とっつかまり、服役中の者もいる。不運にも病気や事故で亡くなった寮生もいる。

さて、そんな卒業生たちの中で出世頭の一人がこの人、チュチャート・セイリー君、ヤオ族。27歳。チェンマイ大学法学部を卒業し、昨年警察官の上級職試験に合格して、バンコクの警察に勤める将来の警察幹部候補生である。

その彼が10月、10年ごしの愛を実らせて結婚式をあげた。お相手であるカレン族出身のスパポーンさんは、さくら寮の出身ではないが、新郎とは中学時代からの同級生であり、今はさくら寮生たちの通う中学校の教員をやっている。
よい香りのする封筒に二人の熱々のウェディングドレス姿が刷り込まれたハートマークびっしりのインビテーション・カード。タイの新婚さんたちは結婚式の何日も前に貸衣装屋でこうした記念写真を撮るのだが、ちょっとスタジオで撮影するとこれだけで3万バーツかかるとか。


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象に乗って入場するカップル。


当然のことながら多くの卒寮生たちがすでに結婚して家庭を持っているが、私やスタッフを結婚式に招待してくれるカップルは意外に少ない。外部から来賓を招くほどの盛大な式を挙げる経済的余裕がない、ちゃんと学校を卒業生せずしてなし崩し的に結婚してしまったことの照れ、昔さんざん叱られた寮のスタッフのことなどになんの恩義も感じちゃいない、そもそも当方にまったく信望も尊敬もないなど理由はさまざまだが、こうしてチュチャート君のような、いわば故郷に錦を飾った「勝ち組」でないと、晴れてかつて関わりのあった人々を結婚式に招待するような気持ちになれないのかもしれない。

さてチュチャート君夫婦は共稼ぎである上に、奥さんの実家がなかなかの資産家なので、結婚式は歴代のさくら寮卒業生の中にあっては超ド級の規模とゴージャスさだった。

招待客は村人を含めてざっと500人。野原を切り開いた100台ぐらいは停められる特設駐車場が家の入り口近くにどーんと広がっている。

まずは、新郎新婦の入場からしてサプライズだった。白いスーツとウェディングドレスに身を包んだ新郎新婦が従者たちを従え、なんと象に乗っての入場である。日本でこういう演出をやったら象のレンタル料だけでウン十万円どころじゃすまないだろうが、ここは象乗り観光ツアーで名高いルアミット村で、奥さんの実家の親戚が象のオーナーでもあるので、経費は象使いへの謝礼と餌代だけですんだとか。

わざわざこの日のために作られた竹の橋を渡り、花のアーチをくぐり、会場である二人の新居に到着する。両家のご両親、そして本人たちが協力し合って、ルアミット村の見晴らしのよい丘の上に、まさにこの結婚式のために建てられたような燦然と輝く新居が完成していた。この日はその新居のお披露目パーティーも兼ねての大イベントだったのだ。それにしても山の上とはいえ、この敷地の広さはいったい・・・。新婦のお父さんが娘さんのために用意してくれた先祖代々からの土地だとか。 「もしも~私が家を建てたなら・・・」と歌った小坂明子(40代以上人しか知らないと思うが)の『あなた』の歌詞に出てくるような、小さいながらもタイの乙女たちなら誰もが憧れる白とピンクに塗りたてられたおとぎの森の家だ。

しかも、ヤオ族とカレン族というマイノリティー同士の結婚だというのに、まるで申し合わせたかのように、新郎新婦はもとより親族、来賓、見物の人たちの中にも誰一人として民族衣装を着ている人がいないではないか。山岳民族の人同士の結婚式としてはこれはかなり異例のことだ。テレビドラマの影響もあるだろうか、山の人々も究極的にはこうした洋風の結婚式に憧れているのかもしれない 。

その後、11月に近くのカレン族の村で、やはり昨年さくら寮を卒寮した17歳の女の子が結婚式をあげた。こちらもキリスト教式の結婚式ながら、新郎新婦、親族、来賓、ほぼ全員が民族衣装を着ていた。こじんまりとしたささやかな挙式だったが、これはこれでとても心温まる、和やかなセレモニーだった。個人的には、民族衣装で伝統的なスタイルの結婚式をこれからも見ていきたいと思っているのだが。

まあ、なにはともあれ両組とも、お幸せに!  

kekkon3_R.jpg 
こういう写真を事前に撮影しておくのだ。


kekkon4_R.jpg 
  白亜の新居に新婦を迎える新郎。
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家の中で牧師さんのよる儀式。

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こちらはもう一組、同じキリスト教式だが、民族衣装での結婚式。
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まとめteみた.【近頃の結婚式】
さくらプロジェクトも設立以来19年がたって、すでに300名以上の卒業生がさくら寮から巣立っている。その進路も人生も千差万別であり、職業も収入もピンキリである。国家公務員になっ
[2012/04/28 20:31] まとめwoネタ速suru
プロフィール

三輪隆

Author:三輪隆
1955年岐阜県生まれ。写真家・文筆家。タイ在住26年。さくらプロジェクト代表。

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