さくらプロジェクトのブログ

タイ北部チェンラーイで活動する山地民の子どもたちのための教育支援NGO「さくらプロジェクト」代表の三輪隆が綴るさくら寮での日々

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これも何かの縁

2011/08/24 01:01 ジャンル: Category:さくら寮日誌
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さくら寮内スポーツ大会の応援団。覚えたての日本語で「ゲーム」と書いたつもりだったが、縦横を間違えている。

 

 このところチェンラーイにもロングステイヤーのかたが増えつつあるが、私はさくら寮に引きこもってばかりいるので、日本人の知り合いはあまりいない。

 ところが最近、ひょんなことがきっかけで、チェンラーイの日本人のかたがたと交流の連鎖ができつつある。

 ことの発端は今年4月の初めにさくらプロジェクトに届いた一通のメールだった。

「私は、チェンラーイに住んでいる日本人の山崎といいます。昨年私の知人である神戸のNさんから、私宛に船便にて、6個の品を送ったとの連絡がありました。1月末に5個の品は私宅に届きましたが、1個が届いておりません。郵便局に問い合わせるも、不明のままになっておりましたが、3月末になって、「貴さくらプロジェクトから礼状が届いた」と連絡がありました、彼は「おかしいな? こんなところに送っていないのに」と不審に思い、電話で話しているうちに、私宛に送ったものがそちらに誤配されたのではないかということになりました。あて先届け先も確認されずに受け取られたものと思われます。早急に調べていただき、私の元に届けていただきたいと思います」

 一読して事態を推察した私は、支援物資のチェック担当のボランティア、Tさんに郵便物到着記録の確認をお願いした。Tさんによれば、確かに2月初め、山崎さんの指摘されたNさんというかたから荷物が一箱届いて、古着などが入っていたので、Nさん宛てに丁寧な礼状を書いて送ったとのこと。さくらに配達された段ボールは当然さくらプロジェクト宛の支援物資が入っているという思い込みから、宛名を確認せずに開封してしまったらしい。血の気が引く思いだった。さくらプロジェクト宛には毎月30箱ほども支援物資が届いており、当時はTさんひとりでチェックされていたので、なかなかの重労働である。しかもTさんはこのところ視力が衰えてきている。伝票のカーボンコピーだってかすれて読めないときもある。宛名を見落としたことを責めることはできない。誤配した郵便局にも非はあるとはいえ(これまでにも、しばしば荷物や手紙が間違って届けられることがあったが、開封する前に気づいて郵便局に返していた)、宛先を確認しないまま開封してしまった当方のミスであることは間違いない。しかもその中身の大半はタイ人スタッフの手で内容別に仕分けが完了していて、他から届いた支援物資と混ぜて別の段ボール箱に分散して保管されており、どの品物がNさんから送付された箱に入っていたものだったかをTさんや仕分けしたスタッフに思い出せというのは無理な話である。また一部は村で配布されてしまっているようだった。Nさんが送った荷物の全リストが写真付きで残っているというようなことがない限り、すべてを回収するのは不可能に近い。

 メールというのは相手の表情を見ることはできないし、こちらの先入観もあるのだろうが、最初に数回いただいたメールの文面から、「怒り」が伝わってきていた。

 荷物の内容は山崎さんのほうで使う予定だったソフトボールのユニフォームや運動着などだという。

 スタッフ全員で寮内の倉庫に保管されている支援物資の箱をすべて調べた結果、Tさんのわずかな記憶に残っていたチーム名入りの運動着の一部が発見された。が、それは全内容量の十分の一ぐらいの量だ。残りはまったく消息不明である。探す手がかりすらない。これはもう下手な弁解よりもひたすら平謝りするしかない。

 私たちは山崎さんにメールをし、事情を話して謝罪した。Nさんから送られてきたとおぼしき物資はできる限り回収して返却するつもりだが、100%回収できる可能性は低いので、大変申し訳ないが、回収しきれなかった内容に関しては代替品の衣類や文房具などを寄贈させていただくことで弁償に充てたい、まずはお詫びとご挨拶をかねてお宅に伺いたい、と申し出た。山崎さんはチェンラーイ市内の団地に住んでおられる。

 が、何度かメールをやりとりしているうちにYさんもこちらの事情を理解してくださり、メールの文面は次第におだやかになり、「いや実は以前からさくらプロジェクトのことは知っていて、一度お伺いしようかと思っていたところなので、いい機会だから近いうちに見学がてら、こちらから出向きますよ」とおっしゃってくださった。本来ならこちらから謝罪に出向かねばならない立場だが、恐縮するばかりである。

 数日後、さくら寮でその山崎さんと対面した。山崎さんは元教員で、定年退職後、タイで気ままに暮しながら子どもたちにスポーツを教えるのが生きがいと話され、チェンラーイ在住の日本人を中心にソフボールのチームを作って隔週の日曜日に、ラジャパッド・チェンラーイ大学のグランドを借りて練習をやっているという。たまにチェンマイのチームとも練習試合をやっているそうだ。

「貧しい人を支援している団体に弁償させるつもりはありませんよ。この件に関してはもうなにも心配しないでください。それよりも」

 と山崎さんはおっしゃった。

「一度、さくらの子どもたちにもソフトボールの練習に参加させてみませんか」。

 この提案に日ごろ運動不足で暇をもてあまし気味のTさんも大いに乗り気で、それはぜひともお願いしますということになった。

 新学期が始まって村から帰ってきた子どもたちにさっそく事情を説明してメンバーを募集すると、何人かがいっせいに手を上げ た。もちろん、誰ひとり野球やソフトボールをやったことはおろか見たこともない。

 そんなわけで女子のラサミー、スウィモンを含むさくらっ子たち数名がこのソフトボール練習会に参加するようになったのである。ひょんな経緯から生まれた新たなつながりの端緒だった。

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寮内スポーツ大会でのひとこま。
 
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プロフィール

三輪隆

Author:三輪隆
1955年岐阜県生まれ。写真家・文筆家。タイ在住26年。さくらプロジェクト代表。

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