さくらプロジェクトのブログ

タイ北部チェンラーイで活動する山地民の子どもたちのための教育支援NGO「さくらプロジェクト」代表の三輪隆が綴るさくら寮での日々

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ランチバイキング

2007/06/28 02:19 ジャンル: Category:さくら寮日誌
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sakura2007_R.jpg  
民族衣装で集合した今年のさくら寮生

 日本人
Mご夫妻の好意で、さくら寮生全員がホテルのビュッフェ・レストランに招待されることになった。これは毎年来寮されているM夫妻によって3年前から毎年続いている企画で、今年はスタッフ、さくらエコホーム寮生も含め180名がその恩恵にあずかった。

チェンラーイにある中級~上級クラスの多くのホテルのレストランでは、ランチタイム・サービスとして一人130バーツから140バーツほどの低価格でバイキングスタイルの昼食を提供している。洋食もあればタイ料理もあり、やや怪しげだがお寿司やお刺身もあり、麺類やソムタムもある。またデザートにもタイ風カキ氷、ケーキ、フルーツ、アイスクリームなど盛りだくさんである。子供にホテルのレストランなんて贅沢な、と思われるかもしれないが、1年に一度ぐらいはいいではないか。バーツ高のご時世とはいえ、130バーツは日本ではコンビニ弁当が買えるかどうかというような金額である。500円で、普段食べたくても食べられないようなご馳走を心ゆくまで食べられるのだし、これだけのメニューを市場で買出しして寮で調理したとしても数倍の予算がかかってしまうから、考えようによっては安いものである。

  ところで一昔前までは山岳民族の人がホテルのレストランに入るなんてこと自体考えられもしなかったし、もしうっかり入ってしまったとしても、従業員や他の客からなんとなく「招かれざる客」という目で見られたこともあったと聞く。

しかし、今ではどこのホテルも山岳民族の子供だからといって入店を拒否したりしないし、いやな顔をされることもない。タイ社会の少数民族に対する差別や偏見が少なくなり、意識がそれだけ向上したということで、けっこうなことである。とはいえ、ものごとにはTPOというものもある。一流とはいえないまでもそこそこの格のホテルのレストランに、よれよれのジャージにサンダルというのもよろしくない。女子生徒にはロングスカートを推奨し、にわかお嬢さん風を装ってもらうことにした。最低限のテープルマナーも教えなければならない。

IMG_6788_R.jpg

さて、レストランには2日間、3つのホテルに分かれていった。今年はリムコック・リゾート、ウィアング・イン・ホテル、ワンカムホテルである。なぜ一度に全員を連れて行かないのか。それはワゴン車1台とピックアップ・トラック1台しかないさくらプロジェクトの輸送事情というほかにも大きな理由がある。

数年前、やはりある日本人のはからいで寮生100数十人全員をLホテルのビュッフェ・レストランに招待していただいたことがある。

IMG_6780_R.jpg 
ウィアング・イン・ホテルでの食事風景

うれしいことに、Lホテルのマネージャーは「貧しい山岳民族の子供たちですか! それは大変よいことです。うちとしてもタンブンのつもりで、半額に まけちゃいます」と快くディスカウントに応じてくれた。

しかし、Lホテルは慈悲の心がすぎて、自らを苦境に追い込むことになった。さくら寮の子供たちの食欲は尋常ではなく、ホテル側の想像をはるかに超えていたのである。

このLホテルのレストランはチェンライでも最大規模で、ゆうに300席はあり、メニューのほうも質量ともに充実していることで有名だったが、さくら寮の子どもたちが入って30分後には、ビュッフェ以内のトレイにあった食べ物はすっかり空っぽになっていた。後から入ってきた一般客も、バッタの大群が去った畑に立ち尽くす農民のような面持ちで呆然としていた。ふだん一食一品の粗食に甘んじている子供たちは、ここぞとばかりに怒涛の勢いで食べ続けたのである。普通の大人と同じどころか、その2倍も、いや3倍も。それ以来Lホテルが一切ディスカウントに応じてくれなくなったのは当然の話である。

まあ、値引きが期待できないのは当然として、申し訳ないのは、そんな間の悪いときに何も知らずにレストランに入ってしまったほかの食事客に対してであった。


IMG_6810_R.jpg 
ホテルにはピックアップトラックの荷台に鈴なりになって乗りつけた

そこで、幾度にもわたるそれらの苦い経験から私たちが確立していったのが、「分離して一挙に撃て」というゲリラ作戦である。180人全員が一挙にひとつのレストランに押し寄せるから目立つのである。複数のレストランに分散し、それぞれ一ヶ所につき30名程度の人員ならば、皿を抱えた長い行列ができることもないし、食べ物が底をつくこともない。 子供たちが大食いなこともばれることはないだろう(ばれてるか)。

 そんな事情をうすうす知りながらも、ワンカム・ホテルの太っ腹美人女性マネージャーは、さくらの子供たちをあいかわらず半額で食べさせてくれた。ありがたいことである。

子供たちの食べ方は私たちの予想をも裏切っている。いきなりケーキを山盛りもってくるやつ。いきなりソムタム、クイッテオというコストパフォーマンスを無視したコースをたどるやつもいる。まあ一番好きなものからということであろうか。お菓子やデザートを散々食べた後にやっとメインディッシュである。

それにしても若いということは本当にうらやましい。満腹になっても30分も休憩すればすぐにまた腹の空きができ、第二ラウンドで再びソムタムやらクイッテオやら、アイスクリームやらを食べだす始末。

M夫妻も「子供たちの幸せそうな顔を見られるだけで、私たちも幸せになります」と目を細めておられた。

 

 

 

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プロフィール

三輪隆

Author:三輪隆
1955年岐阜県生まれ。写真家・文筆家。タイ在住26年。さくらプロジェクト代表。

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