さくらプロジェクトのブログ

タイ北部チェンラーイで活動する山地民の子どもたちのための教育支援NGO「さくらプロジェクト」代表の三輪隆が綴るさくら寮での日々

スポンサーサイト

--/--/-- --:-- ジャンル: Category:スポンサー広告
TB(-) | CM(-)Edit

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

庭づくり

2006/11/24 18:29 ジャンル: Category:さくら寮日誌
TB(0) | CM(0) Edit

2007syugo.jpg

さくらプロジェクトの中心的スタッフだったジョイさんが病気のため7月9日に亡くなったことは以前に書いた。

山岳民族の子供たちのために死の直前まで献身的に働いてくれた彼女に感謝の気持ちをこめて、彼女のお母さんやお兄さんに、ささやかではあるが功労金のようなものを受け取ってもらおうと考えていた。しかしご家族は、「これまで2年間の莫大な治療費を全額さくらの支援者のかたがたから寄付していただいたこと、葬儀費用もほとんどすべてさくらで負担していただいたというだけで十分感謝しているので、これ以上お金を受け取るわけにはいかない」と固辞された。その分、さくらのほうで何かに役立ててほしいとのことである。

 ではこのお金をどう使わせていただこうかと考えたとき、ごく自然に思いついたのが、教育センターの前のわずかな空地に庭を作ることだった。

 さくら寮は、土地が狭いため、コンクリートの建物だけが密集しており、あくまで機能的に活用する空間がほとんどで、緑の木陰に囲まれてのんびりと読書したり、リラックスできるような場所がなかった。子供たちの憩いの場でもあり、またさくら寮をこよなく愛していたジョイさんを偲ぶ思い出の場所を作れないものか。

 教育センターの前には140坪ほどの土地がある。このうちの約3分の一の50坪ほどのスペースを使って、バリ風庭園を作ることになった。名づけて「ジョイ・メモリアル・ガーデン」プロジェクトである。

 さっそく市内の造園業者にコンセプトを説明し、見積もりを出してもらったら、なんと植物代込みで150万円~200万円かかるという。そりゃ無理だわー。私たちの予算はせいぜい30万円程度である。となればもう、自力で作るしかない。

 生まれてこのかた庭なんてものを作ったことがない私とスタッフのカンポンが、無謀にもにわか造園師となった。造園のハウツー本を本屋さんで買ってきて、ない知恵を絞りあいながら図面をひき、あちこちの石材店で聞きまわってできる限り安い資材を購入し、スタッフの親戚にあたるカレン族の大工さん二人を、親戚価格(?)の労賃でお願いして、基礎工事が始まった。労働者は、運転手のノイと寮に残っていた男子寮生数名である。照明の設置や電気配線工事も専門学校の電気かに通う寮生がやってくれることになった。


サラー搬入 サラー搬入

バリ風庭園には椰子類、蘇鉄類のほか羊歯類などいわゆる熱帯ジャングル風の観葉植物を多用し、大きなもの、希少なものはタイの園芸店でも値が張る。そこで考えついたのは、10月の学期休み中、子供たちに村の近くの森や山で庭に植えられそうな適当な草木を探してもらい、学期休み明けに、寮にひとりそれぞれ一株ずつ持参させるという計画だった。これだけで約140本の草木が庭に植えられることになる。しかもそこには140人の思いが植わるということでもある! 我ながら名案だ。


が、ことはそう思惑どおりには進まないものである。

 寮生たちに、村から観葉植物を一株もって帰らせるという宿題は、なかば予想していたとおりの惨憺たる成果に終わった。鬱蒼としたジャングルをイメージする椰子系、羊歯系の巨葉、珍葉の植物をとあれほど力説したにもかかわらず、子供たちは「バリ風庭園」のコンセプトをまったく理解できておらず、もってきたのは、放置しておけばとんでもない高木になりそうな樹木の苗ばかり。これを全部この狭い庭に植えた日には、10年後にはさくら寮の庭はただの雑木林になってしまう。

 雑木林ならまだ上等で、子供たちのなかには、山へ入るのが面倒だったのか、途中の道端で引っこ抜いてきたとしか思えないような雑草を持参する、杜撰極まりない子供もいた。結局使えそうなのは全体の3割程度。あとの草木は、寮内のこの庭以外の場所に植えることになった。

かろうじて合格となった植物も、どれもまだ小さな苗なので、即戦力というわけには行かず、結局、とりあえず格好をつけるために、寮内のほかの場所に生えていた樹木を移植したり、園芸店で比較的安価なウチワヤシ、ビンロウジュ、棕櫚竹、アレカヤシ、ヒメショウジョウヤシなどといった植物を購入してきてメリハリをつける。とりあえずの構造というか、骨格はできあがった。

植えた植物がどれぐらいの割合で根付いて成長してくれるかが問題だ。半分ぐらいは枯れてくるかもしれないし、全体像が見えてくるまでにはやはり1年ぐらいかかるだろうか。 私としては、一日も早く隠居して、この庭でお茶でもすすりながらまったりできる日がくればよいのだが。


gardening.jpg 


garden2.jpg 

garden1.jpg 

garden3.jpg

とりあえず一区切りのついたジョイ・メモリアル・ガーデン。二つの木造サラー(休憩所)が一番お金がかかっており、これだけで全体の予算の半分近くを占めている。 

11月24日(4) 

写真:寮内クラトン・コンテストで優勝した寮生たちとその作品。
スポンサーサイト

プロフィール

三輪隆

Author:三輪隆
1955年岐阜県生まれ。写真家・文筆家。タイ在住26年。さくらプロジェクト代表。

カレンダー
10 | 2006/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。